自己責任だけで問題を解決させない

自己責任

(1)良い子を演じる必要はありません
(2)自己責任かどうか見極めよう
(3)問題の所在を明確にし自分だけを責めない

「自己責任」は問題解決につながらない

「自己責任」という言葉が最近ずいぶん言われるようになりました。責任の所在をはっきりさせる、あるいは自分のやったことに対してきちんと責任を取るということは、社会生活をする上での重要なルールと言えるかもわかりません。でも、なんでもかんでも自己責任だとしてしまいがちな風潮には、違和感を感じることがあります。

なにかの問題が起きた時というのは、そこにいろいろな要素が絡み合っていることが多く、一人の人間がすべての責任を負わなければならないというケースは少ないように思います。たとえば、高齢になってお金がないために医療が受けられない、あるいは、若いけれど働けずにいる、こんなケースはしばしば自己責任という言葉で片付けられてしまいがちですが、そうなってしまう背景には、社会の仕組みに問題があったり、病気を抱えていたりという、個人の責任だけではどうにもならないことがあったりするのです。


予測できない不幸

人間、生きていればいろいろなことがあります。もちろんいいことばかりではありません。失職や離婚、病気や破産といった予測不可能な不幸に巻き込まれることもあります。そうしたことの中には、常日頃の行動が招いた、まさに自己責任とも言うべき不幸もありますが、自己責任というだけでは片付けることのできない、不慮の出来事もいっぱいあります。自分の力ではどうにもならないことが人生にはしばしば起こるのです。

自己責任という言葉には、不慮の事故や思いもかけない不幸に対してさえも、個人の責任だと突き放してしまう冷たい響きを持っています。不幸は自分が招いたこと、仕事の成果が出せなかったのは努力不足、病気になったのは日ごろの健康管理が悪かったから・・・なんだかミもフタもありませんね。


自分の責任を果たす

自己責任という言葉に過剰に縛られてしまうと、いつか自分の行動に自信が持てなくなり、迷惑をかけるぐらいなら何もやらないほうがいい→自分は何もできないから生きている価値がない→迷惑な存在、という極端なところにまで自分を追い詰めてしまうこともあります。その結果、うつ病にまで追い込まれてしまうケースもあるのです。

自己責任という言葉を、簡単に受け入れてしまってはいけません。責任回避はやってはいけないことですが、だからと言って、自分だけを責めたり、失敗の原因をすべてを自分のせいにしてしまう必要はありません。自分が負うべき責任と、連帯で負うべき責任をきちんと見分け、負うべき責任はしっかり負う、負わなくて良い責任はその所在をはっきりさせるという冷静な見極めが必要です。自己責任で問題のすべてを解決してしまおうとする周囲の人間に対しては、毅然とした態度で協力を求めるようにしましょう。ひとりで責任を負う良い子を演じる必要はありません。自分を追い詰めてしまうことになりますよ。


人生には予測できない不慮の出来事がしばしば起きます。なにか問題が起きた時にすべてを自己責任だとしてしまう前に、その問題はなぜ起きたのか、自分の責任はどこまであったのかを明確にしましょう。問題が起きる時というのは、いろいろ複雑な要素が絡み合っていることが多く、一人だけの責任ではないことがあります。問題のひとつひとつを丁寧に検証し、何が問題なのかを解明して周囲の人たちの協力を得ることが大切です。すべての責任を一人で背負う必要はありません。


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